なんの前触れもなくホッテントリ入りしてはてぶのアクセス数が激増していた怖い話

在宅勤務に使用していた自分のパソコンを壊してしまったので、新しく注文したLenovo*1が届くまでの数日あまりブログも見ていませんでした*2

Lenovoが届き、数日ぶりになんとなくはてなブログダッシュボードを開いたところこんな画面が*3

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んんっ??!

変な声出た。

適当にやってたので毎日2~3アクセス*4くらいだったのが、いきなり(昨日?)3桁。

なんだこれ。
もちろん記事更新もしていない。

どっか変なところで炎上でもしているのではないかと冷や汗を書きましたが、
ログを見てみたところ、おそらくみんつーさん(id:min2-fly*5さんのブクマツイートから広がった様子*6

なぜかブクマ数が増え、結果ホッテントリ入りしたために爆増した、がアクセス数が増えた原因なようです。


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記念スクショ

うわあこわい。じゃなくてすごい。

ブクマがついた記事自体は結構前に書いていたもので、しかもみんつーさんのブクマツイートは数記事あったのですがそのうち一つがこんなことに。
若干タイトル詐欺感あるなと自分でも思っていましたが、やっぱりものの内容とアクセス数(周知されやすさ)はあまり関係ないというか、なにがきっかけになるかわからないなあと思いました*7

私としてはパパ記事のほうが広まってほしいですけどね!みんなうちのイケメンパパのCT画像見て!!!

humotty-21.hatenablog.com

*1:家計の都合で、dynabookからLenovoに乗り換え。スペックは上げたけどディスプレイの画質が悪くなってしまって悲しい・・・壊した私が悪いんですが。。

*2:お腹も重くなっていて、本を読む気力もなかなか沸かないところ

*3:午前11時頃の数値。現在(午後14時頃)は550くらい

*4:昔書いた結婚式の著作権の記事( 結婚式における音楽利用の著作権が分かり難過ぎるので整理する - MRKMさんちのブログ )が長年アクセス数を稼いでいたのですが、おそらく前回のGoogleアルゴリズム改定でトップ表示されなくなった結果(そりゃそうだ、何年前の記事だと思ってるんだ)毎日の平均アクセスが30→2~3になってました。著作権記事のおかげでトータルアクセス数は28万くらい

*5:みんつーさんのブログ: かたつむりは電子図書館の夢をみるか(はてなブログ版)

*6:学生時代に書いてた頃にお世話になっておりました。先輩お元気ですか。わたしは元気です。

*7:適当に書いた記事なんでそんな突っ込まないで。ちなみに筑波です

ヒマなので育児の名著を読んでみようと思った+コロナ+なろう小説:ステイホームで思いのままに買ってみた本のリスト②

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前回はこちら
humotty-21.hatenablog.com

断固として有休は消費する!の精神の元、妊婦は在宅勤務に加えて法定産休まで週2日出勤を権利を勝ち得たので、益々読書が捗ります*1
長引く在宅勤務で映画&アプリに慣れてしまった息子は、とりあえず隣にいれば満足な様子でごろごろしながらテレビ見るようになりました。
そしてたまに「保育園行けないの?」とつぶやく。
ごめんね、もう少しで行けるようになるからね。
  

育児の名著といわれているようなもの6冊

育児書って、ほとんど読まなかったんですよね。
参考書的な本は購入したのですが、それ以外は精神論とか古臭いんじゃないの?という先入観があり、調べもしませんでした。
しかし、3歳児を抱えて藁にもすがる思いの今。
ブログやTiwitterで様々な情報を見ていると、本にはそれとまた違った種類の情報があり、有益なものもあると実感します。
中には意味のないものもあったり、自分とは意見・環境が違ったりで合わないものもありますが、それはインターネット上の情報も同じ。
図書だからといって、絶対正しいと思い込むことをせず、いくつかある考えのひとつとして取り込めば良い、とようやく思えるようになったので育児に係わる名著を読んでみようかなと集めました*2
  

定本育児の百科 (岩波文庫)〔全3冊セット〕

定本育児の百科 (岩波文庫)〔全3冊セット〕

子どもへのまなざし (福音館の単行本)

子どもへのまなざし (福音館の単行本)

続 子どもへのまなざし (福音館の単行本)

続 子どもへのまなざし (福音館の単行本)

  

新型コロナを考えるための3冊

感染症の世界史」はワイドショーの本紹介でも取り上げられていたりで現在の売れ筋な1冊。
それで知って読んでみたものの、どちらかというとウイルス学的見地からの書籍で、コロナを考えるきっかけとしては速水氏のスペイン・インフルエンザの方が面白かった。詳細はこちら⇒https://humotty-21.hatenablog.com/entry/book-spaininflu

感染症の世界史 (角川ソフィア文庫)

感染症の世界史 (角川ソフィア文庫)

  • 作者:石 弘之
  • 発売日: 2018/01/25
  • メディア: 文庫

次に読みたいのはこれ
岡本晴恵氏編著とあり、こんなところに出てくるのかと驚く

  

なろう小説は本当はすごく面白いのではないか?という懺悔

「なろう小説」と呼ばれる、小説家になろう*3あるいはその派生であるムーンライトノベル*4で連載されている小説は、異世界転生ものが多く、どうせどれも似たり寄ったりの俺つええ話なんだろうなと思っていました。これまで。
でもそれは甚だ大きな偏見だったのではないかと思い始めるに至ったのが、私史上近年まれにみるヒットとなった「オペラ座の恋人」。
以来、書店でもよく見るこの本はなろう小説だったのか!と思うことも多く、凝り固まった偏見を恥じ入るばかりです。
ごめんなさい。

ということで、なろう小説を書籍とネットの両方から読んでみる週間。
書籍を買ったのはネットで掲載されなくなった(出版後取り下げされた)こちら。

5人の王 (Daria Series)

5人の王 (Daria Series)

  • 作者:恵庭
  • 発売日: 2013/09/13
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
5人の王 II (Daria Series)

5人の王 II (Daria Series)

  • 作者:恵庭
  • 発売日: 2013/10/29
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
5人の王 III (Daria Series)

5人の王 III (Daria Series)

  • 作者:恵庭
  • 発売日: 2013/11/29
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

「緑土なす」はネットに掲載されているので、ネットから読んでみることに*5

緑土なす 黄金の王と杖と灰色狼

緑土なす 黄金の王と杖と灰色狼

緑土なす きみに捧げる花の名は

緑土なす きみに捧げる花の名は

緑土なす-ムーンライトノベルス


どの話も、書籍化するにあたり大幅な校正が入っているはずであり、基本的には書籍として出版されている方が質が高いのは間違いないと思う。
薬屋のひとりごと」は小説も漫画も大人気で本に疎くてもその名を聞くほどでしたが、これもなろう小説だったかのと愕然としました。
ネット公開が続いているので、とりあえずそちらから読んでみるつもり。
薬屋のひとりごと-小説家になろう
  

*1:本当は、この期間にカラオケに通い詰めてヴァイオリンをひたすら練習するのが、2人目出産に向けて何よりの楽しみでそのためにいろいろ頑張ったり目標にしたり行動してきたのに、なにもかもぱーになって高校球児とは比べ物になりませんがそれなりに挫折感を味わいました

*2:出費が大変なことになっているので早く図書館が開いて欲しい今日この頃

*3:https://syosetu.com/

*4:18禁版なろう小説

*5:しかしいまいち受けつけないのは、ネットだからか話が合わないからかは不明

新型コロナを考えるために必読の1冊:『日本を襲ったスペイン・インフルエンザ―人類とウイルスの第一次世界戦争』

速水 融『日本を襲ったスペイン・インフルエンザ―人類とウイルスの第一次世界戦争』(2006)


読了。
歴史人口学的観点から1918-20年に日本を襲ったスペイン・インフルエンザ(スペイン風邪、現在のインフルエンザA型)について詳細に記述した唯一の研究書。
当時の統計書や地方新聞を収集し、その数値や記載をまとめている。

スペイン・インフルエンザの襲来は日本に多大な被害(2400万人が感染し、約45万人(超過死亡率を元にした著者推計)が死亡した)をもたらしたが、スペイン・インフルエンザについての他書籍における記言及はほとんどなく、歴史的にも、人々の間からも忘れ去られている。
その理由としては、スペイン・インフルエンザよりも第一次世界大戦大正デモクラシーなどその他のことに人々の関心が高かったこと、直後に関東大震災(死亡者数そのものは10万人とスペイン・インフルエンザよりも少なかったが、景観が一変し記憶に残りやすかった)が生じていること、感染率は高かったものの死亡率は決して高いとはいえず(2~0.8%)、一時的なものだったことなどが挙げられている。

惜しいことに、著者の速水氏は2019年に没しており、今回の新型コロナをみることはなかった。のちの今日編著者に今日日の有名人である岡田晴恵氏がいるが、もし健在であられれば、新型コロナウイルス対策*1についてメディアに登場してくださっていたのではないかと思う。

本書の後半は各種統計資料の細かな分析や数値の検討に充てられ、前半の新聞からの情報にて当時の社会情勢を知ることができる。
スペイン・インフルエンザが蔓延した際も、電話(当時は交換手が必要だった)や新聞などの社会インフラの機能が低下し、学校は軒並み休校となり、病院は機能麻痺し医療従事者は感染症に倒れ、そして火葬場はパンクした。
これらは現在の新型コロナウイルス騒動で世界のどこかしらで見られる光景と全く同じではないか。
私たちはかつてないものといて新型コロナに対峙しがちだが、それは既に歴史上にみられた事象であったということである。

スペイン・インフルエンザと新型コロナの大きな違いとして、死亡しやすい年代が挙げられる。
新型コロナは60歳以上の高齢者が高リスクであるといわれているが、スペイン・インフルエンザは20~30歳代の働き盛りであった壮年の男女が最も死亡率が高かった(そのため、第一次世界大戦の近くにあった当時、軍隊内は最も流行した場所のひとつであり、戦況にも影響を与えた)。
この違いはウイルスの病原の違いなのか、あるいは当時の社会的風習か何かが影響を与えているのだろうか。

また、スペイン・インフルエンザには「前触れ」「前流行」「後流行」の3回の流行が起こっており、「前触れ」や「前流行」で感染し免疫を得ていればその後に感染することはなかったという。それらで感染しなかった者が「後流行」で罹患することとなったが、流行の合間でウイルスが変異しており、この「後流行」は最も死亡率が高く悪性であった。
罹っておけば助かったかもしれないのに、運よく「前触れ」「前流行」で感染を免れたからこそ、「後流行」で死亡した者が多くいた。
万が一、もしこれと同じウイルス変異が起きれば、現在の新型コロナを予防したがためにほとんどの者が免疫を持たない日本の惨状は予想だにしないものとなるだろう。
第一波の感染を食い止め、他国よりも感染者・死者ともに桁違いなほど少ないと安堵している現在の私たちを嘲笑うことになりかねない。
恐ろしいが、そうならないようにするにはもはや祈ることしかできない。

望みがあるとすれば、新型コロナはその原因となるウイルスが既に解明されていることである。
スペイン・インフルエンザは当時原因不明の流行性感冒であり、効果的な予防策もウイルスというものの概念もわかっていなかった。インフルエンザウイルスが特定されたのは電子顕微鏡が開発されたのちの1970年代のことである。
ウイルス特定からワクチン・治療薬の開発にかかる年数はそう長くはなく、数年待てば沈静化するだろうと思う。ただし、今日明日でこれまでの生活に戻すことは不可能だ。

スペイン・インフルエンザが3回の流行のみで沈静化した理由として、ほとんどの人間がそれに罹って免疫を得てしまったからではないか、という仮説を考える。
もしそうであれば、逆説的に、新型コロナは予防し続ける限りその流行は起こり得るということにならないか?
感染拡大を封じ込めるという選択肢をとる限り、ワクチンが開発されるまで、この新しい生活様式を続ける必要が生じてくるのではないか。ひとたび感染が生じたらすぐにまた自粛生活に逆戻りしながら。

とはいえ、私たちはもう過去のように、ただ無防備に感染症に罹患するという選択肢をとることはできない。
発達した高度医療に慣れ、死亡率は低く、対して出生率も低い今、軽々しく罹って大量の死亡者を出してしまえばあっというまに社会が崩壊してしまう。戦前は「成長する前に死ぬかもしれない」と一家庭における子どもの数も多かったが、現在は1人ないし2人がほとんどで、特別な不幸がない限りほぼ全ての子どもが元気に大きくなると信じられている。
であれば、なるべく罹らないように、死なないようにの対策をとるしかない。
たとえ感染しても病院で治療を受けられるのであればそこまで死亡率は上がらない。
そのため、現在の新型コロナ対策も、医療機能の崩壊を防ぐために取られているのである。

様々な点が異なる新型コロナウイルスに対して、だからこう、と断言することはできないが、歴史に学ぶという観点からはスペイン・インフルエンザは知っておくべき事象であり、そのためには必要不可欠な1冊である*2

*1:COVID-19ではなく新型コロナの呼称を使用するのは、新型コロナという呼称が、ウイルス学的ではなく、社会学的に一連の騒動を含んだ意味を持つと考えるため

*2:感染症の世界史」よりかなり参考になったが、巷では「感染症の世界史」の方が爆発的に売れているのはやっぱりテレビとかメディアの影響なんだろうな

N響<永遠のコンマス>マロ様のヴァイオリンこばなしが聞ける1冊

篠崎 史紀『絶対! うまくなる バイオリン 100のコツ』

絶対! うまくなる バイオリン 100のコツ

絶対! うまくなる バイオリン 100のコツ

N響の永遠のコンマスであるマロ様こと篠崎 史紀氏*1による著書。

初心者の楽器の選び方から重音の弾き方、音楽的な要素と1から100まで幅広い話題が詰まっている。

テーマが幅広過ぎてヴァイオリンを始める人からセミプロまであらゆる段階で適応することが書いてあり
1冊まるまる役に立つ!ということはないかもしれないが、
マロ様が普段考えていることをTIPSとして拾っていくには十分。*2

演奏のちょっとしたコツがヴァイオリンを弾いたことがない人でも分かるくらい分かりやすく書かれているので、一読しておいて損はない1冊

わたしが役に立ったのはこんなTIPS

技術的なことが主です。

  • 移弦の際に右ひじを下げ遅れて、肘が高いままE線を引くと、E線にかける重力が不足して弦がしっかり振動させられずに裏返る。E線を弾くときの重力はやや斜め方向にかかる。
  • 肘を机につけて弓を弾いてみる(手首だけで動かすことになる)
  • 手首が固まっていると弾いているうちに弓の軌道がずれてくる。(手首が硬直していると、肘や肩から腕を動かすことになるため)離れたところからコントロールすることは難しい。手首が一番近い。
  • トリルがうまく弾けないときは、押さえておかないといけない指まで動いている
  • ハーモニクスは、弓の圧力はそのままで指を浮かせて弾く。スピードは速くする

重音の音階練習はやったほうがいいよっていうのがデジャブのように何度も出てきて重要性が身に沁みました。
わかります。つらいんです。
  

著書中にでてきたおすすめ教本

ヴァイオリン音階教本 <小野アンナ>

ヴァイオリン音階教本 <小野アンナ>

カールフレッシュは内容としては素晴らしいけどむやみに手をだすもんじゃないよって言ってました。
ほんとそうですね!(今2ページ目)
  
  

巻末に記載:マロ様オススメ室内楽

最低限おさえておきたい!
次におさえておきたい!
管楽器が入る室内楽
モーツァルトのイチオシ曲

  
  
ドボナーニは初耳だったので勉強します。
だれかYouTubeでリストつくってくれませんか
  

*1: プロフィール 篠崎史紀 ヴァイオリン ミューザ夏のサマフェスでスターウォーズ特集したときにファンです!と自ら登壇していたマロ様ですが、ほんとうに結構なファンだったんですね

*2:『絶対! うまくなる バイオリン 100のコツ』はわりとタイトル詐欺。いろんなテーマで出てるシリーズらしいので、それは横においといてマロ様が書いたエッセイくらいに思うと良い感じ

*3:わたしの1人目出産ソング

*4:原文では初出ドヴォルザーク、ここではドボルザークになってて校正ちゃんとして!って気持ち

ブログや文章を書くための4冊:ライティング/コピーライティング/Webライティングの読書記録①

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まとめて書くことにしました。
『売れるコピーライティング単語帖』は手元に置くこととして、それ以外をメルカリに出品したら即完売。
個人ブログ(アフィリエイト)の影響か、人気が高まっている分野なようです。

神田昌典、衣田順一『売れるコピーライティング単語帖』(2020)

ブログのタイトルを考えるための辞書としてぴったり。
PASONAの法則に従って、そのテーマで目を引くワードが国語辞書のようにまとめられている。

タイトルが思いつかないときに、テーマに合ったページをぺらぺらめくれば、きっと目を引くワードが見つかる。
一覧して読むと、ままあるものなので目新しさを感じないが、
いざ煮詰まったときには宝箱のように感じる。

手元に置いておきたい1冊。

  

横田伊佐男『最強のコピーライティングバイブル』(2016)

  
コピーライティングの伝統的教科書3冊(上下編を含むので実質4冊)を1冊に要約したもの。
結構な分量を「この本はどういった本か」「どのように構成しているか」「どうやって使うものか」といった読み方の解説に割いているため、要約としての内容は少なく感じる。
読みやすく、すぐ読み終わる。

実際のビジネスマンが明日プレゼンを用意しないといけないんだけど!となったときに最適な一冊。
最初の1冊として足掛かりにして、興味を持てば元となった本を読むのも良いし、
コピーライティングの基本をみっちり学びたい人は読まなくてもOK。
本の趣旨を理解して、ニーズに合致した人にとっては最適な1冊。

伝統的教科書の要約なので、当然Webの要素はない。
古来からのコマーシャルに即した内容で、基本として学んでおくべき内容ではある。
  

松尾 茂起『沈黙のWebライティング ーWebマーケッター ボーンの激闘ー』(2016)

ネットで読めるが紙媒体の人気が高い1冊。
ネット公開版:沈黙のWebライティング - Webマーケッター ボーンの激闘 -


前作『Webマーケティング』から続いての『Webライティング』で、その名の通り文章を書くことに重点を置いている。
具体的には、単純に文章を書くことよりも、Webで注目を集めるため、SEOへの適応も含めてどのような文章が適しているのかについてまとめられている。

例えば、記事執筆の前の調査が重要なのは『何を書けばいいかわからない人のための「うまく」「はやく」書ける文章術』と同様だが、
その調査内容はターゲットユーザの選定、上位表示を狙うキーワード、月間検索回数、ベンチマーク先(既に上位表示されている競合ページの情報)など、Webでの公開に重点が置かれている。

わかりやすさ、エモーショナルとロジカルの両立など根幹となる点は同じだが、
”インターネットというメディアにおいて”どのように訴求すべきか書かれている。

タイトルままあるように、「Web」というメディアに特化したライティング本として秀逸。
  

山口拓朗『何を書けばいいかわからない人のための「うまく」「はやく」書ける文章術』(2016)

「うまく」「はやく」書ける文章術

「うまく」「はやく」書ける文章術

タイトルからは「文章を書くテクニック」のような内容が推察されるが、
書くための技術、というよりは文章を書く前の段階:アイデアの出し方、情報の集め方、、書きたい内容のまとめ方、組み立て方についてまとめられている。

「書く」という行動をしたいけど、明確な目標、テーマが決まっていない人
漠然とした内容があっても、どのように文章を書き始めればいいか分からない人に向いている。

”アイデアを棚卸する”方法として、升目を利用したアウトプット法が紹介されている。
簡易で使いやすく、汎用性が高いのでお勧め。
他には、文章のフォーマット(骨組み)をテーマ別にまとめられており、参照しやすい。

エモーショナル&ロジカルや疑問を持ちながら文章を書く、など基本的なことはその他のライティング本とも共通している。
複数回目にする内容はより重要ということで記憶に残りやすい。

漠然と「ブログを書いてみたい」「何か文章(エッセイ)を書いてみたい」と思っているものの、何を書けばいいのかわからない人にとっては有用な1冊。
  

横田伊佐男『最強のコピーライティングバイブル』(2016)


コピーライティングの伝統的教科書3冊(上下編を含むので実質4冊)を1冊に要約したもの。
結構な分量を「この本はどういった本か」「どのように構成しているか」「どうやって使うものか」といった読み方の解説に割いているため、要約としての内容は少なく感じる。
読みやすく、すぐ読み終わる。

実際のビジネスマンが明日プレゼンを用意しないといけないんだけど!となったときに最適な一冊。
最初の1冊として足掛かりにして、興味を持てば元となった本を読むのも良いし、
コピーライティングの基本をみっちり学びたい人は読まなくてもOK。
本の趣旨を理解して、ニーズに合致した人にとっては最適な1冊。

伝統的教科書の要約なので、当然Webの要素はない。
古来からのコマーシャルに即した内容で、基本として学んでおくべき内容ではある。

パブリックスクールで夢を見ていた少年は大人になり、偏見に立ち向かいながらアートとは何かを考える(樋口美沙緒『パブリックスクール』シリーズ)

「それでもまだ、あなたが作りたいと思うのなら、それはあなたの作品を、待っている誰かがいるからです」

ボーイズラブ小説です


新型コロナの影響でオーケストラが中止となり暇なので、本を読んでいます。
名作といわれるボーイズラブ小説を読んでみようと、ランキング*1から樋口美沙緒氏の「パブリックスクール」シリーズを手に取りました。
番外編(主人公が違う)となる4作目以外の、1~5作目を一気読みです。

参考にしたランキングは2019年前後に作成されたもので、この「パブリックスクール」シリーズは2020年に最新刊が発売されているのですが・・・
結論から申し上げると、2020年に発売された最新作「パブリックスクールーロンドンの蜜月ー」が個人的に一番の名作でした。
でも、ランキング入りしていた初期作とは全く話のテイストが異なります。
一気読みした私は大満足ですが、長年のファンはそれで良いのかと心配になるほどです。

5年の歳月をかけたシリーズと時間の経過

初期2作が上下編として刊行されているのが、2015年。
およそ5年前です。
シリーズとして人気が出たからでしょうか、その後、アペンディスクとして3作目(2016年)、番外編の4作目(2019年)、そして2020年の5作目となります。
初期2作はその名の通り、パブリックスクールを題材にしており、主人公や登場人物もパブリックスクールの学生でした。
途中で8年+αが経過しており、最新作では立派なアラサーです。
登場人物にも時間が経過していますし、読み手・書き手にも5年という時間が経過しています。
だからでしょうか、初期2作と最新作では、まるで児童小説とビジネスストーリーのような違いが感じられました。

ザ・ボーイズラブだったパブリックスクール

初期2作のパブリックスクール編は、主人公の生まれから15歳程度までを追っており、学校という閉鎖された空間のなか、ひたすら主人公とそれを取り巻く周囲との心理的な描写に重きが置かれています。
愛するのか、愛していいのか、愛されるのか
「愛」という言葉が軽々しく口にされるのも、愛するか愛されるかばかりを終始して、それ以外には何も頓着せず気にもかけていないのも、振り返れば子ども独特の精神性、未熟さや純粋さの現れかもしれません。
読んでいる最中は、あー日本のボーイズラブ小説ってファンタジーだったな!そういえば!
という感想でした。

産後は海外のM/Mばかり読んでいて、いわゆるボーイズラブ小説はさっぱり読んでいませんでした。
久しぶりに読んで、古き良きファンタジー全開な内容に懐かしさを覚えました。
昔はもっとボーイズラブ小説に夢を見て楽しめたはずなのに、
今は「そんなはずないだろー」みたいなツッコミが先にきちゃうんですよね。
好きとか好きじゃないとか、そんな気持ちだけで食っていけたら世話ないわ、みたいな。
なんか、現実的になり過ぎちゃうんですよね。年でしょうか。
ゲイの偏見や生き方に向き合って書かれているM/Mの方がしっくりきちゃう。

きっと学生時代に読んでいたらもっと違う印象を受けたのでしょう。
小説は小説として楽しんで読むことには変わりないのですが、年齢によって共感とか没入感に差が出てしまうのも、仕方ないのかもしれません。
大人になってから青い鳥文庫を読んでも、昔と同じ気持ちじゃ読めないんだろうと思います。

偏見や差別、仕事の悩みにがっつり取り組んだイギリスアート編

そんな初期1,2作、そして3作目を経て、5作目。
パブリックスクールーロンドンの蜜月ー」という、完結後のおまけ要素的な主人公カップルのいちゃいちゃなんだろうなーみたいに思っていた最新刊は、全くのタイトル詐欺でした。
パブリックスクール編で子どもだった主人公が大人になり、日本での仕事を辞めて英国で就職活動をする話、
なのですが、これがものすごく現実的。
人種の偏見、男同士という関係性の偏見、アートという業界・職業での哲学、自分は何のために仕事をするのかといった悩み、そして最後に応える主人公なりの「アートとは何か」・・・
テーマもストーリーも重い。お腹にずっしりきます。
最初のファンタジー小説はどこいった!?と良い意味で裏切られました。

お花畑全開だった主人公が大人になり、いっちょまえに仕事について悩んで、ぶつかって、挫折して、復活する
その過程が密に描かれていて、ビジネスストーリーとしてとても読み応えがあります。
パブリックスクール時代はうじうじ悩んでるだけで読んでていらいらすることもあった主人公が、まるで別人のよう。乗り越える過程で甘ちゃん部分にも直面して自覚していて、すっきりしました。
最後、挫折から立ち直るときに、パブリックスクール時代が回顧されて、あの頃があったから今(アラサー)の自分がいる、となるシーンは自分の学生時代と重なって、とても感慨深く、うるっときました。
やっぱり、主人公の年代が近いと共感しやすいのでしょうか。

作中で語られる「アートとは」は、そのまま小説であったり、ブログであったり、クリエイティブなものに当てはまる内容です。
作者もあとがきで、自分にとっての小説とは何か、を考えたと述べていましたが
主人公が必死に語りかける「アートとは何か」の答えが、とても胸に響きました。

冒頭に掲げた
「それでもまだ、あなたが作りたいと思うのなら、それはあなたの作品を、待っている誰かがいるからです」
という、主人公が出した答えの一つは、とても好きな言葉です。

パブリックスクール編から現代編へのギャップが際立つシリーズ

初期作から通して読むことで感慨もひとしおだったし、この最新刊を読めてとても満足です。
でも・・・2人のいちゃいちゃ、ほとんどなくない?
主人公とヒーローの関係性は初期2作+3作目で完結していて、絆を深めこそすれ、波風は立たないんですよね。
さらにこのヒーローが一番成長していて、最新刊では(ようやく)理解力と忍耐力のある最高の彼氏になっているので、問題が起きない。
要所要所でサポートしてくれるのですが、スポットライトはほとんど主人公とその周り、しかも仕事の内容がメインです。

ヒーロー(彼氏)だからこそ、主人公の精神的な成長に関われないんですよね。
彼氏に甘えるのではなく、主人公が自分の意志で行動し成長する、その過程がとてもよく描かれています。
デミアンやロブといったアーティストの関係、ギルやブライアンといった周囲の理解者の助言が秀逸でした。

読んで良かったです。